ルール解読カードゲーム「鏡のマジョリティア」が面白かったからやってほしい【ゲーム紹介】

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こんにちは。ふぁんたです。

 

突然ですが、カードゲーム、お好きですか?

 

自分は長いこと、遊戯王とドミニオンをやり続けてきていて大好きです。

 

 

好きなのはいいんですが、注意が必要なことがありますよね。

 

そう。

「ゲームを知らない人の前で用語を連発するとキモい」

あれですね。

 

 

試しにやってみましょう。

 

 

遊戯王なら、

「ろびーなを通常召喚、相手は増G使ったけどふわんだりぃずだから影響なくて、ろびーなの効果でいぐるんをサーチして、召喚トリガーで除外されてるとっかんを手札に加えて、ろびーな効果でいぐるん召喚して、いぐるん効果で霞の谷の巨神鳥サーチ、いぐるん効果ですとりー召喚して、すとりー効果で墓地のえんぺんを除外して、すとりー召喚時効果でとっかん召喚して、除外されたえんぺん手札に加えて、とっかん効果でろびーなといぐるんリリースしてえんぺん召喚して、除外されたろびーなといぐるんを手札に戻して、えんぺん効果で夢の街サーチして…」

 

ほらキモイ。

 

 

ドミニオンなら、

「2T目に買った召喚で3T目開始時に司祭打って屋敷廃棄、移動遊園地買って銅貨買って手札の望楼公開で廃棄、2金出るから移動遊園地買って銅貨買って手札の望楼公開で廃棄、のループができるから廃墟と銅貨と呪いを限界まで買って…」

 

「何て?」って気持ちになる。

 

 

さて。

 

今回紹介するゲームは、「鏡のマジョリティア」

「何て?」と真っ向から戦うゲームです。

 

具体的には、

「ライアーをレジリエンスでマナダウンしたいけど、相手のアバターのビッグバンは『オリジンが最初にサモンしたソウルがオブリビされずに4回のエンドフェイズを迎えること』とあるので、ジェムのためにコニコをサモンしてコレクトしたり、ホールドしたりしたいよね。」

 

みたいな専門用語の雨あられが降ってくるので、試行錯誤で解読していくゲームです。

 

 

要するに、

用語が多い上、ルールなんもわからんカードゲームを解き明かした上で勝とう!!

というゲームです。目の付け所がすごい。

ダウンロードリンク

【フリーゲーム】鏡のマジョリティア

無料だよ!!!

 

ゲーム概要

主人公は「タイガ」。カードゲーム「マジョリティア」がめちゃめちゃ強い小学生。

その腕前から、「ゴッドドローのタイガ」と呼ばれていて、無敗レベルで強い…のだけど、ゲームの用語やルールが一切わからない状態になっていて、それを悟られないように、ゲームのルールを分析、勝利していかなければならない。

 

 

何がなんだかわからない状態でゲームはスタートするが、出てくるキャラクターがルールについて解説してくれることはほとんどない。

それもそう。無敗の強さを誇る人にルールの説明など、釈迦に説法もいいところだ。

 

ただ、わからないけどわからないなりにタイガもなんとか頑張ろうとしていて、わからない用語が出てきたら自動的にメモ欄へ追加されていく。

「クリックでメモを入力」ができ、左のチェックボックスでその用語が使われた発言・カードを振り返ることができる。

また、ゲーム画面のメッセージエリアの緑文字をクリックすると、自分が残したメモをハイライト表示してくれる便利機能付き。

 

これらの機能を駆使してゲームのルールを解読しながら、ゲームにも勝たないといけない(負けたらやり直し)というのが基本的なゲームのルールになる。

 

面白いところ

用語が容赦ない

先程の画像をもう一度見てもらいたい。

1ターン目の相手のドロー(ターン開始時)までで、この用語の量なのだ。

 

このゲーム、およそ100もの用語が登場する。

「ドロー」「パス」「シャッフル」といった、他のカードゲームでも頻繁に登場するおかげで意味がわかりやすいものから、

「ヘイストアタック」「タクティクスペラ」「レジリエンス」「オブリビ」といった、なんかよくわけのわからないものまでてんこ盛り。

 

また、ゲームの勝利・敗北条件もわからない。

勝つ方法も一つではないようだが、それすらも用語になっていて何がなんだかわからない。

 

一応、答え合わせはゲーム内で行われるが、絵の説明に合う単語を選んで当てはめる、というReturn of the Obra Dinn方式。

正直、クリアした今でも、意味がはっきりしない単語はいくつかある。

ラッキーとアンラッキーとアンラブ。おまえらのことだぞ。

 

 

ゲームシステムも容赦ない

このゲーム、「カードの操作も自分でやらないといけない」のだ

 

例えば、ゲームの最初は必ず「シャッフル」をしないといけない。

 

しかしここでヒンズーシャッフルとかショットガンシャッフルとかをするわけではなく、カードを入れた枠についているボタンを押すのが正解だ。

(赤い矢印の部分が、シャッフルするためのボタンになっている)

他にも、カードの移動、カードの表裏の変更、プラスマイナスのキーの操作もやらなければならない。

ルールがわからないのに。

 

 

当然、最初はミスをしまくる。

裏返さないといけないカードを忘れたり、ルール上やってはいけない移動も、やらなければならない移動忘れも一通り経験する。

 

ミスをやると怒られる。間違いの警告音と一緒に、見ているプレイヤーがそれは間違っている、フェーズを勘違いしているなどというヒントをくれる。

正直とてもありがたい。とてもありがたいのだが…

 

 

やっていくと出会うゲームのルールとして、「ミスを5回までしか許さない真剣勝負モード」がある。

初見を殺しに来ている。

 

もちろん、これにも勝たなければならない。手に汗握る。

 

わかってもパズルとして難しい

用語がある程度理解できるようになってきて、カードの効果、フェーズの理解などが進んで、何をすべきなのかがわかってくるようになる…のだが、

 

ちゃんと、カードゲームとしても難しい。

 

使えるカードを使っていけば勝ちー、みたいな難易度ではない。

 

 

ときには手札を無駄に捨て、出せるカードを出さず、力をため、相手が勝負を決めようとしてきた瞬間に強烈なカウンターを叩き込む必要がある。

 

 

「何こいつ?このままターン消費が進めば俺の勝ちだが?」みたいな状況になっても、相手は必ず奥の手を用意していてひっくり返してくる。

ちゃんとキャラクターが、各々の信念に基づいた勝利の方程式を持っていて、プレイヤーに襲い掛かってくる。

 

 

忘れてはいけない。

ルールや用語を理解して、初めて相手と対等になるのだ。

 

とんでもないことができるようになる

ゲーム画面

の下部。

ゲーム下部にこういったメニューがある。

カードリスト確認やバックログなどの機能を持っているのだが、これがなかなか埋まらない。

 

とんでもないことができるようになるので、最後まで埋めるところまではぜひやってほしい。

自分はそこでぶったまげた。

キャラクターのクセが強い

色々なキャラクターが出てくる。初日から出てくる「モッキー」ちゃんが過度にマセててめちゃくちゃ可愛いのだが、それはおいといて。

 

数日経つと出てくる、とあるキャラクターは、自分の脳のリソースをマジョリティアに最大限使うため、

「ゲーム用語だけで会話してくる」。

こいつ。

目を疑った。わけがわからない。大人ですよね?

 

カードデザインもいい

 

このゲーム、好きなタイミングで今まで出会ったカードを確かめられるのだが、

 

カードがいい。

 

絵もいいし、フレーバーテキストがついているカードもある。

画像のだと、「たった50年……たった50年じゃぞ?」である。

 

「ヒトに恋したキツネ娘」が、である。

 

好き。

 

あるカードにかかれているキャラクターが、別の姿で別のカードに書かれているやつもある。

 

好き好き。

 

わかる、は一度しか味わえない

ゲーム開始時点では何にもわからない。

でも、一回やっちゃうと、わからなかったころに戻れない。

 

解き明かす系のゲームはこうなってしまうのだ。まっさらの頃には戻れない。

一度Return of the Obra Dinnをクリアしてしまったら、「ラウ・ホクセン」が誰でどうやって死んだか忘れられなくなるのと同じだ。

 

 

序盤も序盤のこの場面。出せるカードを1枚出しただけなのにこの盛り上がりだ。

 

初見だと、なんで盛り上がってるんだろう、という感想だった。

読んでたって言われてるけどな~~~んにも読んでない。むしろルールブックを読ませてくれ、という感じ。

 

でも、クリアしたらもう流石に分かる。この手の意味が。いい手過ぎる。

見える景色が変わってしまうのだ。

 

 

わからない状態には戻れない。

 

けど、わからなさって気持ちいい。

さらに、わからなさがなくなっていくのも、気持ちいいのだ。

 

で、わかっても、わかったなりの楽しみがある。

 

 

わからないをわかってみませんか?

 

 

ぜひやってほしい

このゲーム、この記事を書いている段階で、まだ出てから2日しか経っていない。

やるなら今。まじで。できたてほやほや。

 

更に、無料。このクオリティーのゲームが無料でできるなんて。

 

カードゲームが好きな人、謎解きが好きな人にぜひやってほしい。

 

気持ち悪くなろう

一度わかってしまったら占めたものだ。

メモを参照しなくても、用語はわかるし、ルールはわかるし、戦略が立てられるようになってくる。

クリアまで8~10時間と作者は言っていて、自分は7時間でクリアできた。

たったそれだけのプレイ時間なのに、右の用語リストも暗記してほぼ分かる状態になってしまった。

 

エンバーとヘックスが怪しくて、ジェマーってなんだっけ?ってなってる以外は大丈夫。

バックスペラに苦戦させられたし、レジリエンスとサモンギャップが並んでるんだーって思うし、エンチャントのタイミングに苦戦したし、チーツクが壊れてて腹立つし、ロングスペラも最初の頃は大変だったな…みたいな余裕すら出てくる。

 

そう。このゲーム、クリアすると自然と「気持ち悪く」なれるのだ。

 

 

で。

 

エンディング直前で出てくるある長文があるのだが、これがもうあまりにも用語まみれで気持ち悪いのだ。

だが、エンディング直前なのでほぼ突っかからずに読めるし意味を理解できてしまう。

 

 

ゲームをクリアして、気持ち悪い側の人間になろう。

 

 

これを書きながら、今自分は誰かと内容を語りたくて仕方がない。

理解するという不可逆な経験をした仲間がほしいのだ。

 

用語の使用は、仲間意識の醸成の意味もあると思う。

だから、カードゲームが好きか、謎解きが好きか、あるいは両方好きか。

 

そんな人がこの記事を読んでくれていると思う。

 

無料だから。 

 

やって? 

 

 

やってくれよな? 

 

 

やってくれる?

 

 

 

ありクイ!(発作)

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