経験しておきたくて、バンジージャンプを跳んできた【オタクアニメ要素なし】
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こんにちは。ふぁんたです。
さて、昔から、Twitter上でこういったたぐいのツイートをよく見かけます。
「若いうちにお金を使ってでも色々な経験をしておいたほうが良い」
よく見ることがある言い回しですね。
でも、こういう事を言う人って決まって、具体的にどういうことを、というのは言わないんですね。
「文化資本の欠乏だ!」「年老いてからの1000万円に比べて、若いときの10万円のほうが~」
みたいなのもよく見かけますが、当然具体的なことは何も書いていないんです。
それを嘆きました。
今のうちにお金を使ってでもしておいたほうがいいこと、何?
若いうちに金使って経験を〜って説教はよく見るが、具体的にこれをしておけという話は一切聞かない なぜだ— ふぁんた (@phanta_stick) September 6, 2023
嘆いたところ、アドバイスを頂きました。
バンジージャンプは二十代でやってよかったと思う
人生観に影響するよ
あとはインプット系だと博物館に行くとか
老眼になる前に小さい文字の本を読んでおくとか
体力系だと登山とか海外旅行とかになるかも— 拓奈 (@hirona76502) September 6, 2023
博物館は一度行ってみて、エジプトやらインドの歴史を紐解く出土品などが所狭しと並べられていて、
ああそういえば自分は地理も日本史も世界史も駄目だったなあということを思い出したので避けて。
バンジー。
「死ぬまでに一度はしておきたいこと」として割りと挙げられることが多い(根拠なし)バンジージャンプ。
やってきましたので、感じたことを書いていきます。
なお、この記事は「オタクアニメ要素なし版」となっております。
そちらの要素ばかりをクローズアップしたバージョンもありますので、アイドルマスターシンデレラガールズU149に興味がある方はそちらも合わせてご覧ください。書いてあることは結構違います。
Contents
体験記
某日。
茨城県は常陸太田の北側、竜神大吊橋という場所に向かっていました。
目的地に向かうまでのルートも大変で、まず特急で水戸まで行って、そこから電車で常陸太田まで向かいます。
東京の電車とは大違いで、水戸と常陸太田の間の乗換駅「上菅谷駅」で、次の電車が1時間10分後になり途方に暮れるというハプニングも有りましたが、常陸太田までは電車で向かってください。
で、常陸太田からはバスで、竜神大吊橋入り口まで向かいます。510円です。
このバスも一日数本しかないこともあるので、非常に危険です。茨城は車が必須だということがよくわかりました。
で、バスに45分ほど揺られると、お目当ての橋につけます。
写真だけでの説明が難しかったので、簡単な絵も用意しました。
大きな吊り橋の、バスの停留場側には、駐車場、おみやげコーナーというかおみやげコーナー用の建物、自販機やトイレ、そしてバンジージャンプの受付があります。
対して反対側には、特に何もありません。鐘と休憩用のベンチがあります。
ここで、まず橋の方に行かずに、バンジージャンプの受付の方に向かってください。自分もそうしました。
吊り橋を渡るのは有料ですが、バンジーを跳ぶ人は無料になります。通行してもいいことを示すスタンプを左手に押してもらえます。
なので、一旦受付でスタンプを押されてから、これから跳ぶことになる場所の下見に行きましょう。
橋は別に交通の要所になっているわけではなく、観光スポットです。
橋の上に出ると、景色がいいことに気づきます。
山の景色が非常に良く、また下が川になっているので、高いところから川の景色も楽しむことができます。
まあこれからそこに向かって跳ぶんですけど。
橋の途中、透明な床から下の景色を見ることができるようになっていて、これもまたなんかちょっと怖いです。
まあ、これからもっと怖いことをするわけなのですが。
向こう岸につくと、龍の絵と鐘、あとはまあなんかちょっとした休憩スペースがあります。戻ってくるしかない。
ひとしきり見たあとは橋を引き返し、バンジージャンプの受付にいきました。準備開始です。
跳ぶまでの準備
まず、誓約書にサインをします。
跳び方によっては首や体が痛むことがありますよ、エクストリームスポーツってそういうもんですよ、訴えないでくださいね、ボクサーってリングで殴られても訴えないでしょ?みたいな話に同意する必要があります。
次に、写真を撮ってもらえるサービスを入れるかどうかを決め、お金を払います。
友達と来ている場合などは必要ないかもしれませんが、場所が場所なので跳ぶ瞬間にスマホを持っていることはできません。欲しい場合は撮ってもらいましょう。
ちなみに、跳ぶ場合は19000円、カメラ撮影が4000円です。
次に体重を測ります。自己申告をサバ読んでバンジー跳んで着水したアイドルが話題になりましたが、これだとその心配はありません。というか高さが高さなだけに体重が嘘だとえらいことになります。
で、体重測った結果何キロだったかを左手に青マジックで書かれます。これはちょっと恥ずかしい。
まあでも跳ぶ際の装備込みのキログラムになるので、自分の体重よりも少し大きい数字が書かれるのですが。
で、ここから装備です。
荷物をロッカーに入れ、ハーネスを着用します。スマホはまだ持ってていいみたいです。
肩と腰を中心に防具をつけられるような感じです。たぶんロープの負荷を分散させるのかな、と思ってました。
上半身だけ防御されて、橋に向かいます。
橋の中央に関係者以外立入禁止の扉があり、そこから一階層下に降りられます。
中は柵で仕切られており、真ん中のエリアが「跳ぶためのエリア」になります。
まず左側に案内され、色々と説明。真ん中に入ってジャンプ、跳んだあとは右側、という流れでした。
左手に案内され、まずは足に装備をつけられました。めちゃくちゃきつく締められました。
これが命綱になるので、我慢して履きましょう。
その間に、流れを説明されます。
①跳びます(簡単に言うな)
②跳んだあと、上から「引っ張って」と合図があります。足元にある赤いロープを手に取り、右側に引きます。こうすることで、お腹とロープが繋がっている状態になるので、姿勢が安定します。
③ロープが引かれたことが上から確認できたら、上から赤い輪っかが降りてきます。確実に手元に届くよう、上から繋がっているロープに通す形で降りてきます。手元まで来たら、それについている金属の輪っか(カラビナ)を、お腹とロープを繋いでいる輪っかに追加する形で引っ掛けます。
④引っ掛けたら、引っ掛けたことを上に知らせるため、大きく腕で丸を作ります。
⑤そしたら引き上げます。
というような説明をされました。
きちんと聞きましょう。空中で一人で、わからなくなっても誰にも相談できません。
赤い紐を右に引く、上から輪が降りてくる、体の輪っかに引っ掛けて、まる。
これは何回も確認されます。きちんと覚えて行きましょう。
2~3回確認されたあと、メガネやスマホを置いていくように言われ、ついに真ん中のエリアへ。黄色と黒の縞模様が施されたベンチがあり、そこで最終確認です。
跳んだあとのデモンストレーションを最終確認し、足に紐が装着されます。
この時点で、足の歩幅の自由がほぼなくなります。両足の間にチェーンが繋がっていて、自由に歩けません。
ベンチから立ち上がり、橋の足場の縁へ歩きます。
つま先を1/3ほど外に出し、まっすぐ前を向きます。
いい景色です。緊張で心ここにあらずです。
両側にクルーが立っていて、カウントダウンを始めます。
「5,4,3,2,1、バンジー!」
旅館のベッドに飛び込むかのようなポーズで、橋の外へ、跳びました。
普段、このポーズでジャンプをするときは、早くとも1秒後には物体に触れ、それに支えられます。
今回はそれがありません。ずっと落ちていきます。脳が「何をやらかした!」みたいな警告を発します。
5秒ほど落ち、落ちた高さの8割ぐらいをゴムが引っ張り上げ、また落ち…を3往復ぐらいしました。
恐怖というより、何にも支えられていないという不安(ロープは付いてるけど)が大きかったのを覚えています。
上から「引っ張って!」の声。足元のロープを引っ張るサインです。
今、上下逆です。
重力に逆らって顔を上げ、足元にあるらしいロープを探さねばなりません。
しかも頼れるのが自分だけ。ここでミスって違うロープが外れてしまおうものならおしまいです。一巻の終わりです。明日のニュースです。しかもそれを見ることはもうありません。
軽くパニックになりましたが、ちゃんと頭を上に起こすことで見つけた赤い紐を右に引き、天地逆の状態が解除され横向きになりました。
いい景色です。ここのいい景色具合については後述します。
上から丸い輪っかの付いたロープが降りてきました。自分のお腹の金具にカラビナを装着します。
ここでもし、上位存在のいたずらか、何かの拍子でゴムが切れてしまったら…
そう考えると恐ろしく、ただ金具をはめるというだけなのに、なかなか思うように行かなかったのを覚えています。
無事接続でき、まるのポーズ。
上へと引き上げられていきました。
上で、足の装備を外され、感想を聞かれます。
その後受付まで歩いて戻り、ハーネスを全部外して荷物を受け取って。
最後に「認定証」をいただきました。
今日、勇気を出して困難を乗り越えたことをたたえ、今日の経験がいつかきっと役に立つ、ということを示すものです。うれしい。
しかもこれを持っている、もしくは写真に撮っておくと、他のバンジージャンプの施設が安くなるようです。
で、おみやげコーナーの横には橋がよく見える休憩所がありまして、
ここから橋のほうを見ると、バンジーを飛ぶ人がよく見えるんです。
満足感に酔いながら、自動販売機で買った水を飲み、今回の挑戦は終了です。
感じたこと
バンジージャンプを実際に跳ぶことで、自分が感じたことについて詳しく語っていきます。
おだてられたらノータイムで飛べてしまった、人生これでいいのか?
真ん中のエリアで、跳ぶ直前。
一歩前に出たら空中。足元には、飛ぶ人を誘導するための前向きの矢印。
左右にクルーがいて、5,4,3なんてカウントダウンを始めたとき、
本番直前で景色を目の前に、跳べなくなってしまう人(芸能人、アイドル…)のことを思い出していた。
ここで跳べない人も普通にいるだろうな、そんな番組もあったな、
自分も高いところはそんなに好きではないけど、跳べるのかな、などと考えていて、
次に思いが至ったのが、このバンジージャンプ自体が結構人気のアトラクションであるということで、
自分が跳ぶのをためらえばためらうほど、後ろのスケジュールに影響が出てしまうのではないだろうか、という懸念だった。
その直後考えたのが、カウントがはやい、ということだった。
5を言い始めるときから2を言い始めるまで、1秒ぐらいしかかかっていない。
5,4,3,2,1,バンジー!までが2秒で済む。BPM180。
そう。このクルー、ノリノリなのである。
結果、自分はすぐ跳べた。
恐怖してないとか臆病じゃないとか、そういうアピールに見えなくもないが、
「他人の都合とその場の圧力」があることで跳べたのは、普通に自分を普段大事にしていなさすぎなのでは?と感じた。
自分本位に生きましょう、じゃないけど、もう少し自分の気持ちとか、自分自身を大事にしてあげたほうがいいんじゃないのかな、と感じました。
一瞬、全てと「切れる」瞬間がある
バンジー!の掛け声で、真下の川めがけてジャンプ。
この瞬間、得も言われぬ快感が走った。
なにかなーと考えてみたが、これは「切れる」快感だという結論を出した。
自分から、100mの高さから、跳び下りる選択をして、実行に移したその瞬間、
繋がっていたあらゆるしがらみから開放されたような清々しさを感じた。
しがらみというのは、家族とか、友達、会社、恋人とかそういうものだけでなく、
やらなきゃいけないこと、やろうと思っていたこと、悩んでいたこと、嫌な思い出とか、抱えてた問題とか、
そういったものから一切解き放たれた、という感覚が確かにあった。
不謹慎だが多分これは、普段の生活の中で、飛び降りて自死する選択をした人も、ジャンプした瞬間に同じようなことを感じたのではないかと思う。
考えなくて良くなった、解決しなくて良くなった、現世のあらゆるしがらみからさようなら、という感覚がありました。
地面、Love
人肌恋しくなることがある。冬とか、朝とかによくある。
言い表しにくいが、なんとなく心が不安定になって、人の肌に、人の体温に触れたくなる瞬間がある。
これは、人に触れていないことで起こって不安になり、人に触れることによって解消され安心する。
これと同じようなことが起こった。
当たり前のことだが、ないのだ。普段ある垂直抗力が。(※物体に触れていることで、その物体から押し返される力。普段我々が地面から受けている力。)
普段、地面が当たり前のように自分に力を与えていることで、無意識のうちに満足させていた「地面恋しさ」が一気に0になり不安になった。
落ちていた時間は5秒程度だったが、触れるものがなにもない、水の中でもない感覚に、強烈な不安と快感を感じました。
ミスると死ぬオペレーション、怖い
普段、仕事で作るプログラムが誤作動しても誰かが死ぬことはない。
だが、バンジーで引き上げられるまでに自分がしなければいけないことの手順を間違えてゴムを外してしまったら、数十メートルという高さから水面に打ち付けられ、間違いなく死ぬだろう。
一番最初の工程は、足元の赤い紐を引くことだったが、上下逆でパニックになり、違う紐を引いたりしていたかもしれない、と考えると恐ろしい。この部分はどうにかしてほしい。
景色全部独り占め
赤い紐を引いて体が上下逆から横向きになってから、上に引き上げられるまでの時間。
周りには誰もおらず、というか足場もなく、ドローンにでもなったかのようなちゅうぶらりん。
そこから見える景色は、その瞬間、全部自分のものになったような気持ちになる。
前後左右に上と下まで全部、誰もいなくて自分だけ、しかも絶景。
一国一城の主にでもなったような気持ちがある。この瞬間は本当に清々しかったです。
「保険」をかけよう
引き上げられている間も、今自分が生きていられるのは、周囲40センチもないこのゴム一本のおかげなんだな、という事を考え、勝手に不安になっていた。
プログラム作るとき、自分が想定したコードが上手く行かなかったときのことも考えて、二の矢三の矢を忍ばせておくことも考えたほうがいいな、という気持ちになりました。
改めて、地面、Love
引き上げられ、飛び込んだ時の金網に着地。地ではないけど着地。
地に足がついている。こんなに安心することだとは。
膝が笑っている。でも地に足がつく。ありがたいありがたい。
思わず膝をつく。膝がつける幸せを感じた。
地面、ありがとう…
跳んだことがない人へ
ここまで読んでいただいた、バンジージャンプをしたことがない人へ。
一回やってみてほしい。一瞬でいろんなことを考えるから。
非日常を感じたいとか、そういう人にもおすすめです。
自分はこの経験で、人生観がちょっと変わったのではないかと思う。
普段何気なく歩いている地面が、こんなにも自分に安心感をくれていたとは、みたいな気付きに至りました。
あと、「自分が体験して語るのが本物、聞きかじりだけで済ませるのは偽物」みたいな思想にもたどり着きました。
いっぺんやってみてください。たぶん、悪い影響はないと思いますよ。値段以外は。
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